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エイプリルフールのジョーク記事
朝日社説



 イギリスでは、4月1日になると新聞各紙でジョーク記事を競い合うそうだ。「温暖化防止のためにバーベキューに罰金をかける」とか「ブレア首相が退陣後映画俳優になる」など。

 日本でも、発行部数2位を誇る一流紙、朝日新聞がジョーク合戦に参戦した。

 まず、その記事を紹介する前に、ある事件について説明したい。1918年に発生した「米騒動」である。
 米騒動とは、第一次大戦中やシベリア出兵による影響で米価が上昇し、それに乗じて米を買い占め・売り惜しみする業者に対して民衆が暴動を起こすという事件である。
 この事件に際して、朝日新聞は「鈴木商店は米を買占めている悪徳業者」であるとして攻撃し、民衆は鈴木商店を焼き討ちした。ところが、この記事は捏造であり、鈴木商店と対立していた三井と朝日新聞が仕組んだものだと言われている。



 そして時は経ち、2007年4月1日。朝日新聞はこのような社説を掲載した。ルース・ベネディクトは著書「菊と刀」で「西洋は罪の文化、日本は恥の文化」と指摘し、それを引き合いに出して、松岡農林水産大臣や日銀の福井総裁も恥を知れ、という内容だが、恥を知るべきなのは誰なのか考えさせられる内容である。

恥を知る―日本の美徳はどこへ

(前略)
 先だって亡くなった作家の城山三郎さんは、様々な作品の中で葛藤(かっとう)を重ねながら生き抜く人の姿を描いている。

 そのひとつ、大正から昭和初期を舞台に、新興商社鈴木商店の盛衰を描いた「鼠(ねずみ)」では、大番頭だった金子直吉の人生を克明に追った。

 鈴木商店は金子の指導の下、三井や三菱に並ぶ企業集団に成長し、グループには神戸製鋼や帝人などが名を連ねた。

 ところが、米買い占めの「諸悪の根源」として世間の指弾を浴びて焼き打ちにあう。金融恐慌で銀行から取引停止を宣告されて倒産するが、金子が手塩にかけた企業や人材は大きく育っていく。

 その後、裏方に徹し、表舞台から姿を消した金子の手腕を知る近衛首相は、内閣参議に推した。ところが、「わたしは罪人です。昭和二年のパニックを起こした元凶なんです」と固辞しつづけた。

 米買い占めはライバル商社の仕業だったという見方もあるが、社会を混乱に陥れたのは間違いない。その責任を痛感し、自らの出処進退に厳しいけじめをつけたのだろう。

 「恥」の大きさに潔く向き合うのか、逃げるのか。責任ある地位にあればあるほど、その器量が試される。


http://www.asahi.com/paper/editorial20070401.html


>米買い占めはライバル商社の仕業だったという見方もあるが、社会を混乱に陥れたのは間違いない。その責任を痛感し、自らの出処進退に厳しいけじめをつけたのだろう

 社会を混乱に陥れた捏造報道を忘れ、よくもまぁこんな社説を出せるものだ。
 さすが、「ジャーナリズム宣言朝日新聞」
 他紙はすでに存在する事実に基づいて記事を書くだけなのに対し、朝日新聞は自ら事実を創造するとうハイクオリティな新聞である。毎日がエイプリルフールの精神でこれからも頑張っていただきたい。


参考サイト
Wikipedhia「朝日新聞

なお、このネタはmixiで知りました。



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